2005年05月11日

経営者の葛藤

今勤めている塾(7月いっぱいで退職予定)のお話です。

だいたい、塾と名乗っている組織というのは、
非常勤講師の割合が非常に高いです。
はっきり言って、ウチの場合、全体の講師数の7割強はバイトです。
で、バイトの内実に9割以上が学生です。

塾側が考えなければならないのは当然、授業のクオリティ維持です。

まぁ、それが商売なんですからね、書くまでもありません。

で、新人には研修をし、模擬授業をさせ、ベテラン講師の授業を見学させ……
とやるのが普通ですが、個人塾の場合、そのへんが超絶いい加減です。
私は、この塾では授業見学のみで本番でした。

(ちなみに、もう2つ行ってる個人塾では、

「3年別の塾で経験あるんですか。
じゃあ大丈夫ですよね

と、前任者との打ち合わせも研修も何もかもすっ飛ばし、
いきなりぶっつけ本番でした。笑えますね。)


で、まぁそれでも一応それなりに、高校生部は、
講師陣の関係が円滑なので、それなりにお互いフォローし合って、
ある程度はなんとかなるわけです。

でも、私は今、高校生部から外れて小、中学生を教えています。
で、クオリティ維持対策の一環として、小学生部で、

業者教材

を今年から使い始めました。
専任講師と打ち合わせたわけですが、どうも……。

専任「指導書ありますよね」

私「はい、これですね」

専任「その通りにやって下さい」

私「え、参考にするのではなく?」

専任「いえ、忠実にお願いします」

その指導書と来たら、どこで生徒を指名する、何を質問する、
こう答えさせる、ここで例文を挿入する、練習時間は5分、
こういう小話をはさむetc...

教育実習の時に見た教科書の指導書よりなお細かい指定付きだったのです。

はっきり言って、その辺の中学生にアレ渡して喋らせてもいけるよオイ、という。
で、その通りにやれってわけです。

萎えました。

たしかに、アレを使えば一定以上の水準は楽に維持できるでしょう。
でもね。
それ以上もないわけですよ
一長一短と言いますか。

まぁ、私も辞める気満々なので、引き継ぎも必要なく、
丸投げできるのである意味ありがたいんですが、

日本語しゃべれる人なら誰でも良いって事で、やる気も失せますよねー。

どうなることやら。

クオリティ維持は至上命題ですが、
大事なことを忘れると経営傾きますから~。
よく考えてもらいたいものです。

------------------------------------------------------


同じカテゴリー(塾事情あれこれ)の記事
規制なき生徒争奪戦
規制なき生徒争奪戦(2006-02-10 22:09)

職員室の人間関係
職員室の人間関係(2005-06-23 14:44)

研修も立派な仕事
研修も立派な仕事(2005-06-20 23:58)

我が塾の悪習
我が塾の悪習(2005-05-05 11:10)

時給――私の価値は
時給――私の価値は(2005-04-10 15:03)


 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。